敬意の欠片もない男たちだ。ルルは毅然と答えた。

「申し訳ありませんが、すでに宿は取ってありますの」

 すると、司教たちは一気に不満げになった。

「人が誘ってやってるのに拒否するのか!」
「世間知らずのくせに生意気だ」
「司教に対する口のきき方が分かってないんじゃないか」
「おれたちが躾なおしてやるよ!」

 ワインボトルを放り投げた司教が、ルルに抱きつこうとした。
 逃げなければ。そう思ったが、ぞっとして動けない。
 ルルが体を固くしていると、司教の胸をガツンと鞘の先端がついた。

「ルルーティカ様から離れろ」