漏れ聞こえてくる声に、ルルは安堵した。
 少なくとも、今より貶められることはなさそうだ。

 ガン!と音がした方を見ると、ジュリオが機嫌悪そうにグラスを置いていた。

「気分が悪くなった。晩餐はこれで終わりとする。さっさと片付けてくれ」