「……いいえ。忘れてください」

 ひざまずいてルルの手にキスを落とす。ノアから流れ込む魔力が、ルルの体のすみずみまで行き渡ると、不安が自信へと塗り替えられるような気がした。
 支度を終えたアンジェラがやってくると、ノアは立ち上がってルルの手をとった。

「それでは、参りましょう。晩餐会へ」