「晩餐会?」
「王城に、ジュリオから王女宛ての手紙がきたって、ヴォーヴナルグが持ってきてたぜ」

 アンジェラは、届いた招待状を差し出した。

「国内の有力者を集めてパーティーするんだと。あのクズ王子のことだから、味方の枢機卿やらなにやら大勢集めて、いっせいに『ルルーティカ王女はダメ』ムーブするかもしれない。かといって、辞退したら逃げたって笑われるだろ。ノワールに甘えてばっかいないで、王女らしい王女に見せかける方法を考えろよ」
「味方がいないパーティーでも、見劣りしない王女になる方法……」

 一考したルルは、袋からこぼれ落ちていた金貨をつまみ、キラリと瞳を光らせた。

「大丈夫。わたしには『課金』という奥の手があるんだから!」