転生して2年。たぶん2歳だと思う。だいぶ歩くことと喋ることができるようになった。読み聞かせてくれる本や院長先生の話を聞いて分かったこと。
ここはサラスティア王国のはずれ。創造神スフィア様がこの世界を造られたとされている。現王はシュテール・サラスティアと言う。貴族、平民共に人気が高く、悪く言う人はほとんどいない。そして、この国は魔法が存在。基本的に貴族は多くの魔力があり、平民はほとんどない。6歳になると魔力測定が行われるそうだ。ここの孤児院にいる子は魔力がない子、魔力測定を行っていない子だ。魔力がある子は違う孤児院に移されていた。

この世界について少し理解していきた。私はこれからのことを考えた。
自分は孤児だから1人で生きていくしかない。そのためにも強くなることは大前提。役に立つっていう目標もあるし。そのためには魔法か剣が使えないといけないよね。魔力があるかは6歳にならないと分からないから、今は置いとこう。まずは、体力づくりと剣術を習わないといけない。体力づくりは外を走ったり、筋トレしたりすればなんとかなる。剣術はなぁ…………。木刀で素振りぐらいしかできない。院長先生に言ってみるか。魔法も剣も使えたらすごく強くなれそう。どっちもセンスがなかったら、有能な侍女とかになってみようかな。よし、今後はそれでいこう。
まだ、体が小さいから体力づくりに専念して、4歳になったら院長先生に剣術のことを相談しよう。
私は、体力づくりのため庭に出て走った。










転生して4年。4歳になったと思う。今、私は
院長先生を探している。
「あ、院長先生。」
「どうかしましたか、ルーリア。」
「あの、剣術を習いたいです。」
「まぁ、それはどうして?」

やっぱ、聞かれるか。

「いつかここを出た時に、1人で生きていかなきゃいけないから自分の身を守るすべが必要です。そのための一つとして剣術を習いたいと思いました。」

変じゃないよね?
少しの間の後、

「・・・分かりました。考えてみましょう。
ですが、ここにはお金はあまりないので期待はしないでくださいね。」
「ありがとうございます。」
私は深々と頭を下げた。
こんなすんなりとOKをもらえるとは思わなかった。剣術を習うことができるかもしれないということで期待しないというのは無理だった。