恋人ごっこ幸福論




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お盆明け、夏休み中の補講は終わったけれど今日は登校日。



「あーあ、夏休みなのに休み無さすぎ」

「本当よ。お盆以降休みのはずなのに意味分かんないわ」



はあ、と文句を言う紗英ちゃん、英美里ちゃんは簡単なHRが終わった後も溜息をついている。いつもより元気もなさそうな2人は、登校日がかなりご不満だったようだ。



「2人共、良いこともあるよ。暑いし面倒だけどこうして会えるし…それに、橘先輩の部活も観られるもん」

「まあそうだね…」

「ていうか私らは橘先輩はどうでもいいのよ」



ちらっと英美里ちゃんが視線を向ける先は、多くの女子生徒達の注目を一心に集める私の大好きな人。

玲央ちゃんのこともあり、何気に久々にきたバスケ部が練習中の体育館は、相変わらず女子生徒達に大盛況だ。

そしてやっぱり今日もかっこいい。相変わらず橘先輩に夢中になっているとにやける英美里ちゃんと紗英ちゃんが顔を見合わせて提案してくる。



「昼迄で終わって夕方まで時間あるし適当に休みつつのんびり観て帰らない?」

「いいじゃん。暑くなったら図書室でも行けばいいしね、暇だし全然いいよ」



私が今日もメロメロになっていたから言ってくれたのかな、私としてはとても嬉しい提案だけれど。



「ううん、今日はちょっと観たら帰るよ。この後用事あって」



今日はのんびり観ている余裕はない。今日どうしてもしておかなければいけない用があるから。



「そうなの?大事な用事?」

「うん、ちょっとね…あ、2人は観ててもいいよ!」

「いや緋那ちゃんが観ないなら全然興味無いわ」

「私も先輩ら観るなら家帰って蘭くんの配信観るわよ」

「やっほー!部活で会うの久しぶりだね~」



そうこうしていると、私達に気づいた菅原先輩が近付いてきた。いつの間にか休憩になっていたらしい。