叔母さんと従兄妹の分の食事の用意、洗濯。まあこれは別に構わない。(不満はないと言えないが)でも、何かする度に1つ1つ小言を言われるのはやっぱりしんどい。
令和の時代に普通考えられない発言だって本人だって分かっているだろうに、そこまでして悪く言いたいのかとある意味感心する。
もちろんいい気はしないけど、もうずっと何年も前からだから今更反抗する気も起きない。
別に家事は嫌じゃない、できることで自分の生活能力の向上になっているのは事実だし。「女子力高いね」とか「偉いね」って言われたりするけど、これは生活能力だから。むしろ生きる能力を鍛えてもらえてるから有り難いくらい。だからいいんだ、これも我慢だと言い聞かせる。
「(それに、今年はいつもと違う)」
息苦しいけど英美里ちゃん、紗英ちゃんとも遊んで、この前は橘先輩とデート。
夏休みは悪いことばかりじゃない、それに。
ふとした瞬間にこの前抱きしめられたことを思い出すと恥ずかしくてドキドキする。
うっかり抱きしめて欲しい、なんて言ってしまった。それに橘先輩がまさか応えてくれるなんて思わなかった。
