お盆休みも早くも中盤に入ってきた。

お盆は仕事が休みで、お祖父ちゃんも珍しく家にいるからちょっと嬉しい。別に休みだからといって会話が増える訳でも、なにか特別なことがある訳でもないけれど、1人で居るよりは寂しくないから。



「お祖父ちゃん、お昼出来たよ」

「ああ、分かった。じゃあ恵利子達も呼んでくるよ」



ただ、お祖母ちゃんのお墓参りのため泊まりに来ている叔母さん達と過ごすのが憂鬱だけど。

叔母さんは私の母の妹で、どうやら子供の頃に母の行動に振り回された経験が多いらしく。母の娘である私のことも気に食わないらしいのだ。

それもあってか、毎年小学生の息子と娘―――私からすれば従兄妹を連れて遊びに来るけれど、親子共々当たりが強い態度をとるから叔母さん達には苦手意識がある。



「ねえ、またそうめんなの?もうちょっとレパートリーないわけ?」

「花ちゃんがお昼そうめん食べたいって言ってたので…」

「花、そんなこと言ってないよねえ?」

「言ってな~い。花おうどん食べたい」

「言ってないじゃない。面倒くさいからって変な嘘つくの止めなよ。姉さんみたいになるよ」

「…すみません」



さっき聞きに行った時そうめんって言ってたの隣で聞いてたくせに、言い訳したらしたで小言が長くなるだけだから何も言わないけれど。

せめて気分が変わったなら花ちゃんもそう言ってくれたら…と思うけれど流石に7歳児に文句は言えない。悪気は本当になさそうだし。