お盆休みに入って1日目。
「本っ当に昨日は吃驚したわ~」
「ね。まあ無事に休みくるまでに解決して良かったね、緋那ちゃん」
「うん、本当に良かったよ…2人も大変お騒がせしました」
お休み初日ということで、英美里ちゃん、紗英ちゃんと一緒にちょっと奮発してSNSで人気のカフェに遊びに来ていた。
昨日私が倒れてしまった時の状況について、2人は少し離れた所にいたから、橘先輩から聞いた情報しか知らなかった。そのため、今日はどういう状況だったのか詳しく話をしているのだ。
「…で、本当にキスしてないの?」
「し、してないよ!そこは気遣ってくれたの」
周囲を黙らせるためという目的でしたキス未遂。
それについても、2人の居た場所からはしているように見えたようで、本当に何もなかったのかとさっきから何度も問い詰められている。
「「ふーん……」」
「な、何…2人共」
じっと訝しげに見つめてくる2人の視線が何だか刺さる。
そんなに信じられないのかな、見つめてくる真意が分からずたじろぐと、2人は目配せしてため息をついた。
