「あの…もし、もしどうしても嫌だっていうなら昼休みも会う時間減らしますか?」
「え?」
「ほら、私と居たらどうしても玲央ちゃんが来ちゃうじゃないですか。橘先輩が玲央ちゃんと顔会わせたくないなら、学校では一緒に居ない方がいいのかなって。そういうのも検討してみませんか」
正直玲央ちゃんの邪魔が入るからって橘先輩と会う時間を減らすのは嫌だけど。今だって部活を観に行けないのは辛いし、出来ればこれ以上会うチャンスを減らしたくはない。
でも橘先輩にとって負担にしかならないのなら、こうするしかないと思うけれど、こんなことが続いてもし別れたいって言われたら。
そう考えると、仕方ないはずなのにどうしても離れたくなくて胸がきゅっと苦しくなった。
「…アイツの思惑通りになるけどいいのかよ」
「そうだけど…先輩の負担なら、私が1人でどうにか出来るようになるしか、」
「俺は確かに嫌だけどだからといって会うのやめないよ」
「え、でも」
「それともアイツの方がいい?」
なんでそんなことを言うんだろう、玲央ちゃんの方がいいなんてそんなことあるわけない。
私もここ最近ずっと困っていたし、橘先輩だって知っているはず。
どういうつもりで聞いているのか、さっぱり分からない。
