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「はあ~……やっと今日も1日終わった…」

「ひぃちゃん今日もお疲れ様」

「もう一週間か。しつこいよね」

「うん…」


あれから一週間。今も、毎日毎日玲央ちゃんから似たような邪魔をされては、いざこざになる日々。

出来る限りの対抗はしているものの、特に何の成果もなく。現在進行形で、玲央ちゃんへの対応に悩まされている。


「本当いい加減諦めればいいのに。そんなんでひぃちゃんに好かれる訳ないのに何がしたいのかしら」

「玲央ちゃんはとにかく私が橘先輩と別れたら自分を見てもらえると思ってるみたいだから…なんでか分かんないけど」

「確かに自信だけはなんかすっごいもんねあの人」

「なーんか本当厄介なのに好かれてるわね…」



なるべく捕まらないように休憩時間は必ず教室から離れるようにはしてるけれど、逃げ切るのも限度があるし完全には避けきれないからあまり意味はない。

せめて肩を抱かれたりはしないよう、素手でも玲央ちゃんに対抗出来る手段を調べたりもしたけど……そう簡単に実践では上手くいかない。玲央ちゃん自体普通の男子より結構大柄だし。