「初めてじゃない」

『そんな気がする』

「何が?」

『色々』


と、

言って笑うと私の顔を見て鼻で笑った。




最低なやつだな。

それでも、幸せだと思うのは重症な気がする。





手を繋いでくれるところも、キスをしてくれるところも、私からしたら上級者。

奏からしたら当たり前なのかもしれないけど、してくれるところが嬉しい。




『ありがとう、湊』

「急に何」

『色々』

「色々にまとめるな」

『また今度言うね』

「すげぇ気になる」




いつか、

色々の詳細を伝えられるように頑張ろう。




だから、もう少し待っててね。