家に帰っても、

頭の中はあいつで埋め尽くされていた。




友達が言った「自分の気持ちにちゃんと問いかけてみて」の言葉が痛いほどに胸に刺さっていた。






考えれば考えるほど、わからなかった。


あいつを好きになる理由もない。

嫌いになる理由なら、たくさんあった…




だからと言って、前みたいに『嫌い』と即答出来るかと言ったら出来なかった。






けど、毎日行くたびにいない転校生の席を見ると胸が痛かった。



変な感情だけど…

素直に言える事は『顔が見たい』という事。





無事でいるか、安心したかったのかもしれない。