その後、もう一つの報告を受けた。
「前に俺が賢人を引き取る話したの覚えてる?」
『覚えてるよ』
「結局、賢人は4月から働く事になった。俺とは違う会社に就職することになって、寮で暮らすみたい。」
『良かった…大丈夫そう?』
「うん」
『何かあったら何でも言ってね』
「ありがとう、紗良」
私何かが協力出来ることがあるなら何でもしようと思う。
私が、無理をしてでも、湊と賢人くんが幸せになるなら…それでいい。
一緒に暮らしたとしても、賢人くんがお兄ちゃんに甘えられる環境を作ってあげたいなと思う。
何よりも、早く一緒に住みたいな。
それと、
早く籍を入れて湊のお嫁さんになりたい…
それは流石に、程遠いかな。
気長に待っていよう。
ただ、2年間ずっと薬指は輝いています。
もう日常の光景だけど、たまに見て幸せに浸っている。

