死ぬわけにはいかない…
頑張ろうと、思うけど…頑張るレベルの痛みを超えてる気がする。
お構いなしに来る痛みと闘っていると家のチャイムが鳴った。
「湊くんかな。」
痛くて、立ち上がれない…
変わりにママが玄関を開けに行ってくれた。
「これから病院に行くところなんだ。パパ呼んで来るから紗良と待ってて」
と、
ママが湊に話しているのが聞こえた。
人の会話が耳に入ってくるくらいだから…まだ、大丈夫な気はする。
けど、
気を抜いたらヤバい気がするから気は張る。
「紗良、痛い?」
『痛い』
呑気な湊。
けど、落ち着いてるくらいがちょうどいい。
湊が慌ててたら、私も落ち着かず痛みが倍増しそうな気がする…
『痛い〜』
湊の膝に顔を埋めて、少しでも痛みが和らぐようにしていたけど…いつの間にか寝ていたらしい。
「紗良、病院行くよ」
と、
湊に起こされ、パパの運転する車で病院に向かった。

