肩に手を回され、いつものように引き寄せられて私は湊の肩に体を預けていた。
落ち着く。
ずっとこうしていたい…
夏休みに入ったら、思う存分一緒にいよう。
と、
思っていた矢先に湊にある報告をされた。
全然、嬉しくないやつ。
むしろ、不快になる一方だった…
「同じクラスの女子に告られた」
『乗り換え?』
「断った話」
『嫌な話』
「紗良と喧嘩したくないから、言っとく」
やっぱり、湊を狙ってる人がいたんだ…
うちの彼氏、カッコいいでしょ?
って、
自慢している余裕がなくなってきた…
逆に不安。
乗り換えしないように祈るばかり…
私は、ふてくされ気味で教室に戻ったけど…モヤモヤは消えないままだった。

