授業が始まっても、転校生が起きる事はなかった。



ただ、いるだけ。

先生も起こす事なく、見ているだけ。



何だか、よくわからないけど…特別扱いもいいところという感じだった。




4時間目が終わり、次は昼休みの時間。

私が、席を離れようとした瞬間の事。




「なぁ」

『私?』

「お前じゃなかったら誰だよ」

『ぁ、何?』

「名前は?」

『名前?な、長道紗良』

「ペン借りるぞ」





私の机にあった筆箱の中からペンを取った。

私は、話しかけらた事に驚きすぎて…棒立ちになってしまった。



すると、

「何?見るな」と言われ、我に返った。




見たくて、見てるわけじゃないって言いたいところだけど…言ったところで喧嘩を売られそうだから辞めとこう。