私は奏の問いに無視をして、新しい教室へと進んでいたが…気づいたら、後ろにいたはずの奏がいなかった。
『え、いない…』
やっぱり寂しい…
休み時間になったら、迎えに来てくれるかな。
奏と離れてみて、自分の中でどれだけ奏の存在が大きいのかを痛感した。
幸い、奏と付き合う前に常に一緒にいた友達5人のうち2人と一緒のクラスになれたから良かった。
けど、話している間も…奏の事が気になってどこか上の空だった。
私、
どれだけ奏の事が好きなんだろう…
「白石くんと付き合って、紗良変わったね」
『どこが?』
「可愛くなった」
『そうかな』
これは、私が褒められてるの?
奏が褒められてるの?
どっちにしろ、可愛くなったってお褒めの言葉をもらって嬉しかった。