再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~

でも、今はまだ話ができない。

『疲れた声してただろ。もう布団入れ。』
「え?」
理久の言葉に、麻衣が思わず聞き返す。

『シャワーなんて明日浴びればいいんだから。化粧だけ落として、布団入れ。今。』
「じゃあ・・・」
『つないだままで。まだ切るなよ。』
理久の言葉に、麻衣は逆らう気になれず、電話を繋いだまま、メイク落として化粧だけを落とし、部屋着に着替えて布団に入った。

その間も理久はずっと歌っている。

”麻衣が眠るまで”と理久は電話をつないだままにして、麻衣が眠るまで歌ってくれた。

今まで聞いたことの無いような歌。
きっと即席で作った歌はどこまでも優しくて、麻衣は不思議とすぐに眠れた。