「彼女は一般の女性で、今ありがたいことに命を授かっています。この命が彼女との未来を繋いでくれたことに俺は感謝していますし、何よりも彼女と、新しい命を大切にしたいと思っています。」
何も隠さずに、向き合おうとしている理久の気持ちが麻衣にはうれしい。
このあとのマスコミやファンの人の反応は怖くても、理久の言葉に勇気をもらう。

「いろいろな憶測の記事もすでに私のもとに情報として流れてきていますが、正直、私にとってはどれも、どうでもいいことです。事実はちゃんと私と、彼女の間にありますから。ここでどんなに私がうまく話しをしようとも、これからいろいろな憶測が世間をお騒がせしてしまうことがあると思います。でも、真実はちゃんとある。お伝えできることはちゃんとその都度、お伝えしますし、知りたいことがあればいつでも聞いてください。なんでも答えます。ただ、彼女と生まれてくる命に負担をかけるのだけはご遠慮いただきたい。」
理久はそう言って深く深く頭を下げてマスコミや、会見を見ている人に訴えかけた。

守ろうとしてくれている。

麻衣にはその理久の想いがちゃんと態度で、言葉で伝わってくる。