「毎日連絡する。退院してからの生活の準備も、ちゃんと進めておく。退院したらずっと一緒にいられる。だから、今だけは耐えてほしい。一緒に居ようとか言って、ちゃんとできなくてごめんな。」
理久が誰よりも麻衣のそばに居たいことも、歯がゆい思いをしていることも麻衣はわかっている。

「理久」
「ん?」
麻衣が少し体を離す。
「私なら大丈夫。」
いつもの強がりだとわかる理久は余計に心が痛む。


自分が望んだ未来だ。
自分でつかんだ夢だ。

選んだ道についてまわる運命を受け入れながらも、歯がゆさと悔しさが入り混じる理久。

「愛してる」