ある週刊誌がネット上に発進した理久と麻衣のスキャンダルは一晩のうちに大きく広まった。

理久はすぐに事務所の関係者と連絡を取り、翌日緊急で会見が開けるように手配をした。
麻衣の母のホテルすら、報道陣が駆けつけて、身動きができない状態になっている。

「麻衣、話してもいいか?」
「うん」
ばたばたと動き出したのも夜になってから。
いろいろと理久が情報を集めたり、事務所の関係者に指示を出している間に深夜になっている。

「ごめんな。体、大丈夫か?」
いつもならとっくに体を休めている時間だった。
「大丈夫。」
不安そうな麻衣に理久はいつものように微笑む。
「これからのこと、話してもいい?」
「うん」
話をしないよりも、麻衣は話をしたほうが不安にならないことを知っている理久。
麻衣のお腹に布団をしっかりとかけて、抱きしめるように体を横にして、理久は話始めた。