「麻衣」
「ん?」
「その前に、先に報告したい人がいたら報告しておいてほしい。」
「わかった。」
麻衣は稜真には先に報告しようと決めていた。
理久にもそのことを相談すると快く了承してくれている。

「どきどきするね」
正直に口にした麻衣の言葉に理久は麻衣を抱きしめた。

「俺もどうなるかはわからない。でも二人一緒なら大丈夫だって思うんだ。」
「うん」
力強い理久の言葉に、麻衣は頷く。

そして理久の大きな背中に手をまわして強く抱き着く。

「愛してる」
耳元でささやく理久の言葉を、麻衣は心に刻み付ける。