「・・・っ・・・」
「麻衣っ!?」
かすかな声に、理久は目を覚ました。

麻衣が事故に遭ってから1週間が経とうとしている。

まだ目を覚ましていない麻衣。
何度も血圧が下がったり、血中の酸素濃度が落ちて危険な状態になった。

理久は麻衣のそばから離れずにずっと付き添っている。
ベッドの横に簡易ベッドを用意してもらって仮眠をとりながら過ごしていた。

日中は麻衣の母も付き添い、稜真も仕事が終わると毎日夜に病室に来ていた。

その日も日中、麻衣の血圧が急に下がって、治療を受けた麻衣。
もしかしたら意識がもう戻らないかもしれないと医師から告げられたばかりだった。