再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~

「麻衣」
稜真はベッドの隣にある椅子に座り麻衣の顔を見つめる。
「早く目、覚ませよ。また一緒にスイーツ食べにいこうぜ。」
麻衣にも聞こえているかもしれない。
今はどんな奇跡だって信じる。

「仕事、やっぱり麻衣じゃないとだめだな。俺。全然進まないし。急遽サポートに来てくれたヘアメイク担当とさっそく意見ぶつかっちゃってさ。いつもなら、麻衣が俺の事なだめながら中間とって話をまとめてくれるのにさ。ぶつかってばっかりだ。ダメだな、俺。」
一方的に話をしながら、稜真は麻衣を見つめる。

今にも目を覚ましそうな寝顔の麻衣。
「目、覚ましたらさ、昨日までとは全然違う世界になってるよ。麻衣。信じられないくらいのでっかい幸せな世界に変わってる。」
でも、麻衣が目を覚まさなかったら意味がない。

「だから早く、目、覚ませよな。」
稜真は麻衣に触れようとして、直前で自分の手をとめる。