再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~

そんな理久だからこそ、まっすぐな言葉で話をすることに決めた。

「俺には好きな人がいます。」
少しだけ会場がざわめく。
「ずっとずっと好きな人がいます。歌うことと同じくらい大切な人です。」
真剣に話を続ける理久に、会場のざわめきはすぐに静まる。

「その人は、俺が夢を追いかけるのを、応援してくれました。今でも、あの時、いろんな言葉を飲み込んで俺のために背中を押してくれたその人に感謝してます。」
麻衣の瞳から新しい涙が溢れる。

瞬きもせず、理久の背中を見つめる麻衣を見ながら、稜真は違和感を感じた。
そして何度も麻衣と、その視線の先の理久を見て、すべてを悟った。

今まで不思議だったことが、すべてつながった瞬間、麻衣の瞳からは次々に涙がつたっていた。