ジリジリと 距離を詰めてくる夜絃から逃げるように、 私もずりずりと後退りをした。 ___カシャン。 乾いた軽い鉄の音が響いて、 背中にはこの容器には合わない冷たさを感じて。 背中には、落下防止の金網。 「逃げ場、なくなっちゃったねぇ?」 「あ、あはははー。」