最後に送られていたのはこの言葉だった。
酷い言葉を投げつけてしまった後に残るのは、いつも大きな後悔だ。
もしかしたら遥香も私に言った言葉を後悔して、気に病んでいるのかもしれない。
そう考えたら何か一言だけでも返信しなければとも思うが何て言葉を返したらいいのか分からない。
結局、返信出来ずに遥香とのトーク履歴を閉じた。
「よし。」
いつもなら化粧をせずに外になんて、ましてや日差しが強い時間帯に出るなんてしない筈だけど、気にせず上着を羽織って財布を持って外に出た。
駅ビルの中の文具を取り扱っているお店を目指して歩みを進める。
音楽はまだ正直やりたくない。
あの日に、辞めると決意もした。
その決意は簡単には曲げれるものじゃない。
だけど、詞を書くくらいなら。
それだけならって。
気付けば早足になっていた。
自分でもどうしてこんなに胸が騒ぐのか分からない。
でも、いてもたっても居られなかった。
店につくとルーズリーフとファイルを迷わずに手に取り、会計を済ませる。
帰り道はもう走っていたと思う。
家に着く頃には息が上がっていた。
「はあ…はあ…」