俺様社長は奥手な秘書の初めてを奪う

(はっ!?)

ものすごくストレートに『会いたかった』と言われて、条件反射でカーッと熱くなってしまう。

(いや、落ち着け芽衣! この男のことだから何か裏があるのかもしれない)

小さく息を吐き、私はぎこちなく口角を上げて社長に視線を送る。

「会いたくなった、とはどう意味がおありですか? 何かお話があったのでしょうか」

私が質問すると社長は笑みを浮かべたまま、距離を詰めてくる。
彼の体温を近くに感じたその時、前から伸びてきた長い人差し指がトンッと私の鎖骨を押した。

「!」

「秘書としてじゃなく『芽衣』としてのお前を知りたくなった……ただそれだけだ。
ついでに女としての姿も暴いてみたいところだけど、それはお前次第だな」

(お、女としてって!)

ふと脳裏に浮かんだのは、藤堂快本人が言ったあの言葉。

「あああ、あのっ、社長は私に、そう言った目で見られるのはイヤって言ってたじゃないですか。
だから真面目な私を選んでくれたのではなかったのですか⁉」

「……確かにそんなことを言った覚えがある。
だけどお前は捨てられないように絶対に仕事はちゃんとするだろ。
他のやつとは違って、上辺だけではなく心底俺に惚れてるようだから」

(はい⁉)