俺様社長は奥手な秘書の初めてを奪う


その後は特段変わったことはしていない。高校を卒業後外国語大学に進学し、独学で建築を勉強する日々。それはいつかCLBKに入社できたときに活躍するための準備期間だった。

美的センスを覆すことができなくても、ただの事務員で入社したとしても、それらを勉強することはCLBKで活躍するためには絶対的に必要な材料だと思った。

そんな私の姿を見て、家族たちも大いに喜んだ。
実家の家具屋『結城家具』を繫栄させるために勉強に目覚めたのだと思ったらしい。
私ももちろんいつかは実家に戻って、社員として働かなくてはいけない時がくるのは分かっている。
だけど、たとえ短い時間だとしても……私は自分が進みたい道で生きていきたいと密かに夢を想い続けた。

そして実家を説得し『三十歳までは一般企業で務める』ことを許された私は、大学生三年生の春ついにCLBKの入社試験を受けたのだった。


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