そうこうしている間に、社長に手を握られて私はレストランを出た。
やはり彼はこのホテルの最上階のスイートに部屋を取っていたようで、早々にチェックインを済ませ、豪奢なエレベーターに私を引っ張り込んだ。
「やっと抱ける」
「⁉」
隣から聞こえてきた問題発言に勢いよく顔を上げると、彼は妖しい目で私を見下げていた。これも本気の目だ。
「俺がどれだけ我慢してたか知ってるよな、芽衣。
明日はラッキーなことに会社は休みだし、寝かせるつもりはない」
「ちょ、ちょっと待ってくださ……‼ 私、したことな……」
チンッ!
抗議の声はエレベーターの到着音によってかき消される。
社長は私の腕を引くと、一直線に部屋に向かって歩き出した。
(ど、どどどどどうしよう、私生きて帰れるの⁉)
バタンッ!
「んんっ……」

