■快side
パリ視察六日目の晩……会食を終えた俺は、モンテーニュ通り近くの高級ラウンジバーにルイとやってきていた。
『クリュッグのムニエです』
『ありがとう』
カウンターに運ばれてきたシャンパーニュに口づけようとしていると、
隣に座っていた彫りの深い男が眼光の鋭い瞳で見てくる。
「で、ちゃんと芽衣ちゃんを誘えたの? 快」
ルイはようやく聞けるといった様子だ。
散々これまで芽衣に関して相談してきたのだから、会食中も気になっていたのだろう。
「ああ、安心しろ。わざわざ紙チケットを用意して、プレゼントに入れておいた」
俺がそう告げると、ルイはふぅ……と大きく息を吐く。
「ひとまず安心だ。明日が絶好のチャンスなんだから、絶対に彼女をものにしてくれ」
「分かってる」
アルコールを喉に流し込む。
華やかなアロマが鼻に抜けていくが、ブレンドワインらしい複雑で濃厚な味わいが口に広がっていく。
表の顔では平静を装い、心の中では複雑な感情が交差する今の自分と重なる。
(あれだけ秘書には手を出さないと誓ったのにな……芽衣が可愛すぎる)
俺は『秘書』としての芽衣が好きで、初めは本当にただただ彼女のプライベートの姿に興味があっただけだった。
彼女が俺に好意があることを気づいた時点でからかうのを辞めればよかったのが、遅かった……俺も彼女にどっぷりハマり、離したくない存在になっていた。
……女として。
「あーあ、こんなはずじゃなかったのに」
パリ視察六日目の晩……会食を終えた俺は、モンテーニュ通り近くの高級ラウンジバーにルイとやってきていた。
『クリュッグのムニエです』
『ありがとう』
カウンターに運ばれてきたシャンパーニュに口づけようとしていると、
隣に座っていた彫りの深い男が眼光の鋭い瞳で見てくる。
「で、ちゃんと芽衣ちゃんを誘えたの? 快」
ルイはようやく聞けるといった様子だ。
散々これまで芽衣に関して相談してきたのだから、会食中も気になっていたのだろう。
「ああ、安心しろ。わざわざ紙チケットを用意して、プレゼントに入れておいた」
俺がそう告げると、ルイはふぅ……と大きく息を吐く。
「ひとまず安心だ。明日が絶好のチャンスなんだから、絶対に彼女をものにしてくれ」
「分かってる」
アルコールを喉に流し込む。
華やかなアロマが鼻に抜けていくが、ブレンドワインらしい複雑で濃厚な味わいが口に広がっていく。
表の顔では平静を装い、心の中では複雑な感情が交差する今の自分と重なる。
(あれだけ秘書には手を出さないと誓ったのにな……芽衣が可愛すぎる)
俺は『秘書』としての芽衣が好きで、初めは本当にただただ彼女のプライベートの姿に興味があっただけだった。
彼女が俺に好意があることを気づいた時点でからかうのを辞めればよかったのが、遅かった……俺も彼女にどっぷりハマり、離したくない存在になっていた。
……女として。
「あーあ、こんなはずじゃなかったのに」

