予想していた通り、長方形の箱にはブラックのヒール靴が入っていた。
それは細かいラメが散りばめられ……角度によって星のように瞬いて、まるで美しい夜空のようだ。
もう一つの大きな袋の中には、デコルテがはっきり見えるミモレ丈のスカート。ハッと目を惹くような赤色だ。
「これを着て、社長とディナーに行くんだ」
好きな人がプレゼントをしてくれて、素直に嬉しい。
頭の中で、向かい側に座る彼とシャンパンを重ねる姿を想像してしまう。
(『伝えたいこと』っていうのは、私と同じ気持ちだということ……だったり……?)
誤魔化し続けていた気持ちは、どうしても期待に変わる。
『結城家具の娘』と分かってもなお、彼は私を手元に置きたいと言ってくれるのだ。
(だって、こんなプレゼント……普通にしないでしょ……? また藤堂快の気まぐれ?)
これまでの接触の数々を脳内で再生する。
そして極めつけはこのプレゼントだ……どうしても、そう考えてしまう。
(もし本当に告白なんてされたらどうしよう!?
私は実家をなんとかしなくちゃいけない。それは超決定事項……)
「や、やばいよ、美晴~~~~!! いつ退職の話をしたらいいの」

