「履歴書を見れば一発で分かる。実家が近く、母校が一緒……そして苗字が『結城』。
地元じゃ有名な大企業だろ、結城家具は」
「うっ……」
(確かに言われてみればそうか。当時も私が結城家具の娘だって目立ってたもんな)
過去を回想しながらうーんと頭を抱えていると、社長は歩みを止めた。
「だから俺は、お前を信じた」
はっきりと耳に届いた言葉に目を見開くと、社長は真剣な瞳で私を見る。
「ただ、始めからというわけじゃないけど。
うちのブランドの商品を大切に使ってくれたから、自分の身をかける価値があると思った。
怪しい動きがあれば、俺が速攻クビをはねているなんて想像がつくだろ?」
「社長……」
(確かにそうだ……)
「だけど……入社してから5年間のお前の仕事ぶりは、信じるに値した。だからお前を秘書にしたいと思った」
「……っ」
彼の言葉は私を熱く震わせる。
無意識に涙がこみ上げてきて口をつぐんでいると、彼はクスッと小さく笑って歩き出した。
「だからそのへんの社員なんかより、俺はお前の本質を知っているんだ。安心しろ」
「社長……」
(藤堂快は、私のことを本当に信頼してくれているんだ)
胸がギュッと締め付けられ、私は覚悟を決めた。
(『退職したい』そう伝えるなら今なのかも。ここまで言ってくれた社長に期待させて、がっかりさせたくないし……)
地元じゃ有名な大企業だろ、結城家具は」
「うっ……」
(確かに言われてみればそうか。当時も私が結城家具の娘だって目立ってたもんな)
過去を回想しながらうーんと頭を抱えていると、社長は歩みを止めた。
「だから俺は、お前を信じた」
はっきりと耳に届いた言葉に目を見開くと、社長は真剣な瞳で私を見る。
「ただ、始めからというわけじゃないけど。
うちのブランドの商品を大切に使ってくれたから、自分の身をかける価値があると思った。
怪しい動きがあれば、俺が速攻クビをはねているなんて想像がつくだろ?」
「社長……」
(確かにそうだ……)
「だけど……入社してから5年間のお前の仕事ぶりは、信じるに値した。だからお前を秘書にしたいと思った」
「……っ」
彼の言葉は私を熱く震わせる。
無意識に涙がこみ上げてきて口をつぐんでいると、彼はクスッと小さく笑って歩き出した。
「だからそのへんの社員なんかより、俺はお前の本質を知っているんだ。安心しろ」
「社長……」
(藤堂快は、私のことを本当に信頼してくれているんだ)
胸がギュッと締め付けられ、私は覚悟を決めた。
(『退職したい』そう伝えるなら今なのかも。ここまで言ってくれた社長に期待させて、がっかりさせたくないし……)

