お店に着くなり、ヒカルさんは『おしゃれ〜』『素敵なお店だね。』と喜んでくれている様子だった。その姿を見て俺は、色々と準備しておいて良かったと心の底から思った。
「何飲む?いろんな種類のお酒があるお店にしたから、多分ヒカルさんが好きなものがあると思う。」
俺はヒカルさんにメニューを渡した。
「どれにしよっかな〜。ヒロシさんは、何にするんですか?」
「俺はビールかな。」
「やっぱりビールか。じゃあ私もビールにしよっかな。」
「食べ物はどうしよっか?とりあえず、サラダと3種のお肉、卵焼きがいいかなって思うんだけど、ヒカルさん食べられないものある?」
「私、実はお肉があんまり得意じゃなくて。」
「そうなんだ。じゃあ、お刺身とかにする?」
「お刺身もあんまり。ごめんなさい。」
「そうなんだ。じゃあ、何がいいかな?」
俺は平静を装っていたが、内心はテンパっていた。昨日の仮想デートでは、スムーズに料理を選ぶことができて、ヒカルさんに『やっぱり大人の男性って素敵だな。』と思ってもらえている予定だったから。
『エリカさんの嘘つき〜。女の子は皆んなお肉好きなんじゃないの?』
俺は格好つけるのをやめて、素直に行動することにした。
「ヒカルさんが食べたいものありそう?」
メニューをお互いの間において、二人で1ページずつ覗き込んで探していった。
「あー、これ美味しそうだな。でも待って、これも美味しそう。うーん、これも悩むなー。」
どれくらい時間が経ったのだろうか?
「注文はお決まりでしょうか?」
と店員さんがテーブルに近寄ってきた。
俺たちは、結局、悩んだメニューを全部頼むことにした。
「かしこまりました。少々お待ちください。」
店員が去ったあと、
「あんなに頼んで食べきれるかな〜。」
「頑張って食べますよ、俺が。」
「お、頼もしいですね。」
と他愛もない会話を展開した。
入店から1時間くらい経過してからは、お互いに敬語からタメ口に変わっていたり、距離がだいぶ近づいたような気がした。
俺はお酒を飲みすぎないように気をつけていたが、ヒカルさんはお酒が強いだけあり、かなりのペースでお代わりをしていた。そのせいもあったのだろう。ヒカルさんは出会った時の思い出を話してくれた。
どうやら、俺と初めて会った日は前日の授業で先生から絵をダメ出しされ、自信を喪失していたらしい。満開の桜でも見れば気が晴れるかと思って公園をぶらつき、とりあえず絵を描いていた時、俺が急に現れて自分の絵を褒めてくれたこと。
ぶっちゃけ最初は見ず知らずの他人、自分と一回り近く年齢が離れていそうな男性から急に絵を褒められたのが気持ち悪かったことなどを教えてくれた。
でも、そんな気持ち悪いおじさんが実は、自分が尊敬していた画家であったこと。そんな俺に絵を褒められたのが、本当に嬉しかったこと。俺と出会い、絵の描き方を教えてもらってから、自信を取り戻せたのか先生からも褒められるようになったことなど、俺と会ってからのことを赤裸々に打ち明けてくれた。
「何飲む?いろんな種類のお酒があるお店にしたから、多分ヒカルさんが好きなものがあると思う。」
俺はヒカルさんにメニューを渡した。
「どれにしよっかな〜。ヒロシさんは、何にするんですか?」
「俺はビールかな。」
「やっぱりビールか。じゃあ私もビールにしよっかな。」
「食べ物はどうしよっか?とりあえず、サラダと3種のお肉、卵焼きがいいかなって思うんだけど、ヒカルさん食べられないものある?」
「私、実はお肉があんまり得意じゃなくて。」
「そうなんだ。じゃあ、お刺身とかにする?」
「お刺身もあんまり。ごめんなさい。」
「そうなんだ。じゃあ、何がいいかな?」
俺は平静を装っていたが、内心はテンパっていた。昨日の仮想デートでは、スムーズに料理を選ぶことができて、ヒカルさんに『やっぱり大人の男性って素敵だな。』と思ってもらえている予定だったから。
『エリカさんの嘘つき〜。女の子は皆んなお肉好きなんじゃないの?』
俺は格好つけるのをやめて、素直に行動することにした。
「ヒカルさんが食べたいものありそう?」
メニューをお互いの間において、二人で1ページずつ覗き込んで探していった。
「あー、これ美味しそうだな。でも待って、これも美味しそう。うーん、これも悩むなー。」
どれくらい時間が経ったのだろうか?
「注文はお決まりでしょうか?」
と店員さんがテーブルに近寄ってきた。
俺たちは、結局、悩んだメニューを全部頼むことにした。
「かしこまりました。少々お待ちください。」
店員が去ったあと、
「あんなに頼んで食べきれるかな〜。」
「頑張って食べますよ、俺が。」
「お、頼もしいですね。」
と他愛もない会話を展開した。
入店から1時間くらい経過してからは、お互いに敬語からタメ口に変わっていたり、距離がだいぶ近づいたような気がした。
俺はお酒を飲みすぎないように気をつけていたが、ヒカルさんはお酒が強いだけあり、かなりのペースでお代わりをしていた。そのせいもあったのだろう。ヒカルさんは出会った時の思い出を話してくれた。
どうやら、俺と初めて会った日は前日の授業で先生から絵をダメ出しされ、自信を喪失していたらしい。満開の桜でも見れば気が晴れるかと思って公園をぶらつき、とりあえず絵を描いていた時、俺が急に現れて自分の絵を褒めてくれたこと。
ぶっちゃけ最初は見ず知らずの他人、自分と一回り近く年齢が離れていそうな男性から急に絵を褒められたのが気持ち悪かったことなどを教えてくれた。
でも、そんな気持ち悪いおじさんが実は、自分が尊敬していた画家であったこと。そんな俺に絵を褒められたのが、本当に嬉しかったこと。俺と出会い、絵の描き方を教えてもらってから、自信を取り戻せたのか先生からも褒められるようになったことなど、俺と会ってからのことを赤裸々に打ち明けてくれた。


