少しの間だったが、先輩といろんな場所に行くことができた。

「乃蒼ちゃん、喉乾かない?」

『そうですね。あ、先輩っ!タピオカ飲みません?』

「いいね、そうしよ。」

ということでタピオカが売ってる露店に向かう。

「何にする?」

『そうですね、いちごミルクにします!先輩は?』

「んー、決まんないなぁ。乃蒼ちゃんだったらどっち?」

『うーん、私だったらココナッツミルクですかね。』

「じゃあ、いちごミルクとココナッツミルクでお願いします。」

「2つで800円になりまーす。1000円お預かりしまーす。200円のおつりでーす。」

ん?今、一瞬にしてお会計が終わった気がする…。

『先輩、もしかしてお金…』

「ん?何?」

先輩が分かりやすくとぼけるので、お金を払わせてしまったことに気づく。

『先輩っ、ダメです!』

「いいから。俺に出させてよ。」

『いや…』

「大丈夫だよ。」

『でも…』

「俺、泣くよ?」

『…すみません、ご馳走様です。』

そう言って先輩はタピオカを奢ってくれた。


しばらく露店を回っていると、急に雨が降り出した。

私と先輩は屋根のあるところまで避難した。

「結構降ってるねー。」

『そうですね…。』

ぶるっ。

寒い…。雨で服が濡れてしまったおかげで、風が当たると冷たく感じる。

すると、バサっという音と共にシトラスの香りに包まれる。

「寒いんでしょ?これ着て。」

…先輩のジャージだ。

『あ、ありがとうございます…。』


最後に先輩が上着を貸してくれたところで、文化祭は終わってしまった。