結局、部活の仕事も先輩と一緒だった。

今年、バレー部では焼きそばの露店を出すことになった。相変わらず先輩のファンが押し寄せる。

…やっぱすごいなぁ。

その時だった。

「乃蒼さん、仕事お疲れ様。」

『あ、荒崎くん。おつかれ様。焼きそば食べる?』

「じゃあ、2つもらおうかな。」

『了解。先輩っ!焼きそば2つお願いします!』

「……。」

あれ?いつもだったら返事がくるのに、どうしたんだろう…。

「はい…。焼きそば2つ。」

『あ、ありがとうございます。』

なんか冷たい気がする。私なんかやらかしちゃった?

「乃蒼さん?大丈夫?」

『ん?な、なんでもない!はい!焼きそば2つ!仕事がんばってね!』

「ありがとう!乃蒼さんもね!」

『うん!』

そこからずっと、先輩は私の目を見て話してくれなかった。

家に帰ると蓮が心配そうにこっちを見てくる。

「…お前なんかあった?」

『…』

「顔に出てるよ。なんかあったんだろ?なんでもいいから俺に話してみ?」

『実は…』

さっきの先輩の様子について話した。

「まぁ、気にすんな!あいつのことだから大したことじゃねえよ。」

『うん…。ありがとう、蓮。』

「そうだ。明日、後夜祭で蒼生と話してみ。そっちの方が乃蒼もいいだろ?」

『うん、やってみる。』

「おう、がんばれよ!」

ベッドに入って寝る準備をする。

蓮のおかげでちゃんと先輩と向き合うことができそうだ。

明日に向けて今日は何も考えないで寝ることにした。