『最後の競技となりました。リレーに出場する選手の方々はすぐに集まってください。』

体育祭のトリである“チーム対抗選抜リレー”が行われるようだ。

『『いってらっしゃい!』』

私と雪ちゃんで楓を見送る。


実はこのリレーでは、生徒を3つのグループに分けた”赤、青、黄“チームと、先生たちの緑チームの4チームで競うことになっている。

ちなみに1-1は黄チームなので、楓は1番最初に走ることになる。


スタートを知らせるピストルの音が校庭中に響く。

誰よりも早く走り出したのは楓だった。

『楓ー!!がんばれぇー!!』

クラス全員で応援する。こういうところを見ると、このクラスは他よりも団結力が一段と強いクラスだなと実感する。

早くも楓は次の人にバトンを渡したようで、今は違う人の名前が呼ばれている。

走り終わった楓に対して親指を立てて激励すると、指ハートが返ってきた。

…こういうとこ可愛いなぁ。


次々に走っていき、すでに3年生が走り出していた。

そしてついにバトンはアンカーへ。誰が走るのかと思ったら、見覚えのある男が。

……蓮じゃん。

何で2年生が走るのかと思っていると、私はあることに気づいた。

『ちょっと待って、アンカー2年しかいないじゃん…。』

そう呟いたのが聞こえたのか、隣の雪ちゃんも驚いている。

『…これ、完全に運営側が決めたやつじゃん。』

誰もが思っていたことをズバッと言ってくれる雪ちゃん。

ちなみにアンカーが誰なのかというと、赤チームが秋元先輩、青チームが一ノ瀬先輩、黄チームが蓮、緑は体育科で女子生徒から圧倒的な人気を得ている宮下先生だ。