2000年春
山下 幸一(やました こういち)は高校3年生になった。
小学校からの仲良し松本 夏樹(まつもと なつき)竹田 圭吾(たけだ けいご)とは、学科が違うので、当然今年も一緒のクラスにはなれない。
担任の先生は、学校の先生の中では好きな
カネちゃん・・・こと金本先生。
不満は無い。
部活は帰宅部で、家でギターを弾いていることが多い。
ちゃんとバンドだって組んでいるし、ライブだってする。
将来音楽でご飯を食べようなんて、思ってない。
幸一に言わせると、
「ほら、この頃の年頃って、みんな、バンドだギターだドラムだってするじゃん?そんな感じだよ。」
ちなみに、幸一の学校の成績は並。
授業中先生の話は全然聞いてないが、テスト前には、一応勉強するので、
とりあえず、平均をキープしている。

愛想が良いし、わけへだてなく人とつきあえるので、男も女も友達は多い。
だけど、お昼を食べるのも、松本夏樹と、竹田圭吾。
一緒に帰るのも、松本夏樹と、竹田圭吾。
一緒にライブをするのも、松本夏樹と竹田圭吾。
親友は?と聞かれたら、迷わず
「松本夏樹と竹田圭吾」
と笑って答える。