瑠衣side

俺はある日靴箱で1人の女の子を見かけた。その女の子は白星という名前らしい。上靴に書いてあったのが見えた。その女の子はいつも俺の周りに集ってくる女子とは違うように見えた。白星さんはふんわりとした茶色のツインテール、目が大きくてほんとに可愛い。自分で言うのもなんだが、俺は昔から女子に騒がれているせいか、女子と付き合うことはもちろん、恋すらしたことがなかった。今までは女子の顔は全員同じ顔に見てていた。でも、白星さんに一目惚れをした。自分の心臓じゃないぐらいドキドキして、白星さんの事が頭から離れない。

白星さんに一目惚れをしてから少し経ったある日、俺のクラスに白星さんがやって来た。恐らく、友達に連れられて来たのだろう。白星さんに釘付けになっていたら、白星さんがハンカチを落としたことに気がついた。気づいたら、俺は白星さんのハンカチを拾って、白星さんに話しかけていた。でも、白星さんは俺に嫌悪感を抱いているように感じた。というか、『私、黒羽根君のこと苦手かも』とまで言われてしまった。でも俺は、初めての恋をこれで終わらせたくなかった。

こうして気づけば1ヶ月程たち、俺は白星さんをデートに誘うことにした。最初は来ようとしなかったが、俺は何とか映画に誘い出すことに成功した。これは俺の中で大きな成果だ。