ヤキモチ彼氏

まさか、それだけで湊介がココまで不機嫌になるとは思ってなかったけど…。


「はぁああ…………。んだよ…俺、思いっきり勘違いして…」


さっきとは違う意味で顔を赤くする湊介。

きっと私と陽太の間に何かあると思ったんだろう。

確かに私も、紛らわしいことしたなって反省。


でもね、湊介。

ほんとに何もないよ。

それは、相手が従兄弟の陽太だからってわけじゃなくて。

私は、


「湊介、好きだよ」


湊介以外、眼中にないんだから!


そう言うと、湊介は顔を更に赤くした。


そして私の腕を掴んでいた彼の手が離れ、指を絡め取られて。


「わ…っ」


グイッと引き寄せられた私の耳に届いたのは、


「俺も好きだ、一花」


恋を加速させる、幸せいっぱいの言葉でした。











Fin.