ヤキモチ彼氏

さぁ、湊介よ。

妬いてるってことを認めたまえ。


「じゃ、また学校でね?」


テーブルの上のノートをカバンにしまって、部屋を出ようとした時。


「…待って」


そう言われ、腕を掴まれた。

ドキッと胸が鳴る。

はは、私すごい単純だな。


「俺……やっぱ忙しくねぇ」

「うん?」

「だから、勉強は俺が教えるから、さ」


教えるから……なに?

湊介は、私に、どうして欲しいの?


「……帰らないで欲しい。"陽太"ってやつのところに行かないで欲しい」

「えへへっ」

「………笑うなよ」

「笑っちゃった」


湊介が、可愛くて…つい。