それからの毎日は平和に過ぎていった。

俺の背中の傷も治って、農作業を手伝えるようになった。

市場へも同行するようになった。

家畜の世話をしたり、作物を育てていると、嫌なことを思い出さずに済んだ。

メルは女性に混じって、料理や、裁縫を手伝った。

メルの夜泣きも治まってきた。

俺の眼帯を見ても泣かなくなった。

最後に彼女が泣いたとき、彼女は「ありがとう」と言って泣いた。

俺たちがサンドラに拾われてから、一年が経とうとしていた。

俺は、十三歳になった。