「もーっ!!紫音様の意地悪。ちょっとした言い間違いじゃないですか~」


「ごめんごめん。紫音様って言うのやめてって言ったのに~。
次に言ったら罰として、渚ちゃんを抱き締めるからね?」


「絶対にもう言いませーん。」


冗談ぼく笑いながら話している渚だが、内心ではドキドキしていた。


本当は……


ギュってしてほしい……


でも自分から言うなんて恥ずかしすぎて、耐えられないから……


もうこの話は忘れてほしい渚は、話題を変えようと、こんな話を切り出した。


「ところで、さっきの撮影の時、どうして席を変わったんですか?
私は、全然蚊なんて気にならなかったですけど。
もしかして、舞さんの隣に座りたかったんですか?」