My dear prince~初恋の幼馴染or憧れのアイドル~

長丁場を覚悟している3人は、顔を見合わせた後、涼の母親が口を開いた。


「じゃあ……渚ちゃんに甘えてもいい?順番ずつって事でも大丈夫?」



「はいっ!!私、いつか涼のお嫁さんになりたいんです。
だから、私も家族の一員です。
おじさんとおばさんが許してくれたらですけど……」


涼のお嫁さんになりたい。涼の家族の前で、はっきりと言い切った渚を見て、涙を浮かべている両親がニコッと微笑んだ。


「こんなバカな息子のお嫁さん?渚ちゃん苦労するよ~?ねぇ。お父さん?」


「あぁ……でも昔から渚ちゃんは涼の面倒を見てくれるお姉さんだったから、いいんじゃないか?」


すると母親が涼の顔を見て、クスクスと笑いながら言った。


「おーいっ。バカ息子~。可愛いお嫁さんができて良かったねぇ」


みんなで笑うが、やっぱり涼は微動だにしないまま。