そして、いよいよ次が私たちのクラスの演劇「二つの指輪と約束」の番。

舞台裏では、みんなそわそわしている。


「ちょっと、いいか?」 

カオルに呼ばれて、隅に移動。 

「どうしたの?」 


「いや。えっと・・・・・・。」 


何か言い淀むカオル。そして言おうとしたとき。 


「二人とも、早くきて!もう始まるよ。」


楓が私たちを呼んだ。 


「カオル、戻ろう!」