そのあとに戸崎さんが苦しそうな声でいう。


「やっぱり俺は遊びだったんだな「違う!」

私は声を荒げてしまった。


「あ…ごめんなさい…」

とっさに謝ってうつむいてしまった。


「違うんです…嘘をついていたのは事実です。本当は高校生です。あの合コンは人数合わせで出たって話ししましたよね。さすがに高校生だとまずいから大学生だって嘘をついたんです。騙すつもりはなかったんです。その場限りだと思って…」


のちにこの嘘のせいでこんなに苦しむなんて思わなかった。


「本当はずっと本当のことをいいたかった。信じてもらえないかもしれないけど、ずっと言いたかったんです。でも、本当のことを話したら戸崎さんに嫌われるんじゃないかって、戸崎さんは離れて行っちゃうんじゃないかって、そう思ったら言えなくて…空は大切な人です。でもそれは幼馴染としてなんです。付き合っていません。私が好きなのは…」


涙があふれだした。


「ヒック…ごめんなさい…ごめんなさい…」


ずっと謝っていると、私の体が包みこまれた。



戸崎さん...?