「ごめん茜...俺が苦しませていたな?」
違う...そうじゃないの...
「俺さ、正直驚いたよ。茜が高校生だなんて、すっかり大学生だった信じて疑わなかった。でも、茜はずっと嘘ついていたことにやきもきしてたんだろ?俺が付き合おうって言ったときどこか不安げな顔をしてた。でも俺は自分のことばかりで気に留めなかったんだ、ごめんな。」
「戸崎さんは悪くないです。」
「それにさっきは悪かった。その空ってやつにヤキモチ焼いた。やっぱり茜の彼氏なんだって思って、ごめんな。」
私を抱きしめる腕が強くなる。
「あの…戸崎さん。」
私は腕の中で戸崎さんを見つめる。
「私が好きなのは戸崎さんだけです。高校生の私じゃダメですか?」
言えた...
「やっと言ってくれたな、あの時ショックは受けた。遊ばれてたんだって。でも不思議と茜のことは嫌いになれなかったんだ。俺こそこれからも一緒にいてほしい。」
そういって笑ってくれた。
「戸崎さん...」
今度は私からキスをした。
