君色を探して



・・・



「貴方は何も悪くありません。当然のことです」


話を区切ったのに、エミリアは言った。
その後何をしたのか、言わずとも察したのだろう。


『私にもそうするべきなのですから』


その後、そう続きがあるように。

あの時、確かにできたのだ。
そしてそれほど、この心は痛まなかった。


「苦しまないで下さい。アルフレッド様」


細い指先が頬を捕らえた。
慰めるように撫でる仕草は、傷をつけた本人がその痕を舐めるようにも思え。
少しばかり苛立ち、何故か大いに煽られてしまう。


「……あいつには、できないだろうな」


お前は一体、幾つになった。
まるで思春期真っ只中であるかのような熱を誤魔化すように、アルフレッドは続きを語る。


「ロイなら、時間をかけても皆の望む道を探し当てるだろう。私はあまりに時が必要なら、恐らくどれかを選択してしまう」

「どちらが正しいとは言えません。悩む間に何かが起こればいけませんから」


心配そうに覗き込んでくる彼女に、そんな葛藤がバレていないといいが。


「そうだな。だから、実のところロイが王でも良かったのかもしれない。どちらにせよ、口を出す役は必要だ。だが――」


『やはりな。お前の方が、まだ向いている』


父はそう言ったのだ。