君色を探して




『あ……』


痛みを和らげるような、癒すように落ちる雫。
思わず目を閉じ、頬を伝う感触を指で確かめる。

――雨。


『ジェイダ』


耳元で囁かれたようで、ピクンと震えた。
もちろんそこには誰もおらず、髪を滑り首筋を撫でたのはただの雨粒だ。だとしても――。

呼吸を整え、再び走り出した。
ただし、今度は逃げたのではなかった。
スキップしたい気分――そう言えるほど、噂通りの楽天家でもなければ強い人間でもない。
まだまだ未熟で、欠点もたくさん抱えたままだけれど。


(そんな私も、祈り子じゃなくても)


この想いがあなたに届きますように。
特別な力は何もないから、何かをしなくては聴いてもらえない。
けれども、信じていたいのだ。

だからこそ、心を突き動かされるのだと。
言葉が、想いが――触れる優しさを知れるのだと。


(……うん。信じてるよ)


私たちは絶対絶対、駄目なんかじゃないって。